レピカマーケティングCFO(チーフフードオフィサー)加嶋正洋BLOG

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2011/06/19

電子マネーの発行主になる意味 その1:退蔵益について

電子マネー

今日は久しぶりに電子マネーの話を書きます。

題して「電子マネーの発行主になる意味」、全3回の予定です。

まず、最初に質問です。

なぜ、IYグループとイオングループは自社電子マネー(nanaco、WAON)発行にこだわったのか?

別の言い方をすると、なぜ単純にEdyやSUICAを自店舗に導入するだけではダメだったのか?

何故でしょう。

この2社は、相当な金額の設備投資をして、自前の金融系の決済システムを構築し、グループ内に電子マネーを扱う専門会社を設立し、電子マネーサービスを始めています。

果たして、そこまでする必要があったのでしょうか。

その答えを、本ブログの中で順番に説明していこうと思います。

まず先に結論を書いてしまいましょう。

2社にとって、充分以上にその意味はあった

というのが結論です。

◆電子マネーの発行主になることのメリット

何故かと言えば、電子マネーの発行主になることによってそれ以上に大きなメリットを得られるからです。

具体的に得られるメリットは以下の3つ。

1.退蔵益の発生
2.前受金による資金繰り改善と運用益発生
3.新規客、客単価、再来店率アップ(=売上アップ)

今日は、1つ目の「退蔵益」について説明します。

退蔵益と言うのはあまり聞きなれない言葉ですが、プリペイド式の電子マネーのビジネスモデルを考える上で非常に重要な要素となるものです。

具体的には、消費者が電子マネーにチャージしたけど結局使われなかった金額のことを指します。
そして、その金額は電子マネーの発行主が最終的に利益として取り込むことができるものです。

例えば、Edyにまだ300円分のチャージが残っていたが、どこかに無くしてしまったといった場合、その金額はどうなるかと言うと、発行主である楽天(旧ビットワレット)の利益になります。

このメリットは、電子マネーの発行主にならないと享受できません。

ちなみに、それはどの位の金額になるのでしょうか。

◆退蔵益の参考例

参考までに幾つか例を挙げます。

まず古い例ですがテレフォンカード。
これも広い意味でプリペイドの電子マネーの一種です。

テレフォンカードはNTTが発行するものですが、使われない分は会計上は5年ほどでNTTの利益になります。

NTTはピーク時に年間2500億円のテレホンカードを発行していましたが、仮にこの2割、3割使われないとしたらどうでしょう。
実に年間500億~750億円の退蔵益がNTTに発生していたことになります。

では、WAONはどうか。
2011年2月期のイオンの決算短信をみると、WAONの発行枚数は1850万枚、年間の決済金額は8580億円と書かれています。
年間のチャージ額は大よそ決済額と同等になりますので、年間に8580億円程度のチャージがあったとみることができます。

勿論、テレホンカードと比べると、使われない分の割合はかなり小さいはずなので、仮に1~3%使われないとすれば、それでも年間86億~257億円程度の退蔵益が発生する計算になります。

結構な額ですね。

続いて、スターバックスコーヒージャパン。
ここは、スターバックスカードという自店舗だけで使えるカードを発行しています。
2011年3月期の決算の数字を見ると、プリペイドカード失効益という科目で1.4億円計上されています。
イオンとは企業規模が違いますので比べると数字は小さいですが、それでも1.4億円です。

到底見過ごせる金額ではありません。

◆退蔵益の有効な活用法

そして、ここからが重要。
電子マネーの発行企業はこの退蔵益をどのように考えるべきなのか。

単純にしめしめ儲かったと利益に計上して以上完了という考え方もあると思います。

一方で、別の考えをすることもできます。
つまり、その金額をよくお店に来てくれるお客様(ロイヤルカスタマー)に還元していこうというものです。

例えば、電子マネーで商品を買ったらポイントが溜まったり、値引きになったら、お客様は嬉しいですよね。

このポイントや値引きの原資に先ほどの退蔵益を活用するというのが、僕は1つの退蔵益の有効な活用法だと考えます。

そうすればお客様もハッピー、企業もハッピーで、いわゆるWin-Winの関係(最近あまり使わない言葉になってきましたが)を構築することができますし、企業としては実質的に販促費をかけなくてもロイヤルカスタマー向けの販促を打つことが出来る訳です。

もう1つの有効な使い方は、CSRの活動の一環として寄付にまわすというものです。
実際、上記イオンそれからスターバックスは、カードからの収益の一部を寄付するという活動をしています。

これは企業のCSRの活動として大いに意義のあるものだと思います。

(参考)
・ご当地WAON(収益の一部が地域活動に寄付される)
・イチロー・スターバックス カード 寄付報告(若干古いリリースですが)

最初の質問に戻りますが、こう考えると、IYグループとイオングループの2社が自社電子マネー発行にこだわった理由が少し分かりませんか。

さて、長々書いてきましたが、ここでレピカの話を少し。

当社が提供するレピカのサービスは、実はこのnanacoやWAONのミニ版をASPで提供するものです。

つまり、自社で大規模なシステム開発投資をしなくても、少額の投資で自社の電子マネーを発行することができます。

既にカフェドクリエ様を始め多くの企業でご利用いただいてますので、もしご興味ございましたら気軽にご連絡ください。
レピカの導入事例はコチラ

それでは、次回に続く。

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